「ナツノカナタ」レビュー
終末系テキストADV「ナツノカナタ」をプレイした感想です。
なんと無料ゲームです。
プレイ時間:7時間くらい
物語パート
謎の感染症が流行して荒廃した世界を旅する少女と、それを携帯電話からサポートする主人公の物語。かわいいナツノちゃんと携帯電話越しに会話し、時には旅をサポートする助言を返すことで物語が進行していきます。
テキストの表示部分が左下にまとまっていて、非常に読みやすい。
ノベルゲームが苦手な人に「小説と違って1行1行表示されるテキストを読むのが苦手」って人が多いと思いますが、このゲームはEnterキー連打で4~5行程の文章を高速に表示できるのでサクサク読めます。
あと場面は限られていますが、主人公から話しかけるセリフをテキスト入力できるシーンも。若干めんどくさいですが、ゲーム内に介入している感が出るので良いシステムです。
探索パート
武器や食料を調達するためにナツノちゃんは廃墟を探索するんですが、その際に探索場所を指示したりできます。まぁ指示しなくても適当に漁ってくれるし、面倒なら探索パート無しのStoryモードに変更もできるんですが、ちゃんと探索したほうが「一緒に旅してる」感じが出るのでオススメです。
敵に襲われると体力が、探索を続けると空腹度が、それぞれ下がるサバイバル要素もあります。限られた荷物量で、武器や食べ物や資材を集めないといけないので結構難しい…かと思いきや、結局一度もゲームオーバーになったことはないので、難易度は低いです。あくまでも終末感を出すフレーバー要素と考えていいです。
荷物整理パート
探索で集めた物資を整理したり、新しいアイテムをクラフトしたりできる。…が、前述のように探索パートの難易度が低いので、クラフトしなくてもたぶんクリアできる。探索パートの難易度を上がればクラフトの重要性も増すので、やりこみ要素としてそういうアップデートもあるといいなと思いました。
総評
シナリオゲームというより雰囲気ゲームなので、あっと驚く展開とか泣ける展開とかは無いです。美しくも儚い荒廃した世界を探索して、生き残っている人々との出会いや別れ、主人公との会話を続けることで変化するナツノちゃんの心境等をまったり味わう作品です。少女終末旅行とか好きな人ならハマるかも。
若干後半のシナリオが冗長だなと感じましたが、比較的短くサクッと遊べて、なにより無料なので、この夏の一作にいかがでしょうか。